地元の不動産紹介

業者が売主とは限らない

契約をかわす前に注意するべきこととしては、なるべく早く物件の詳細について説明を受けること、業者の言葉をうのみにしてあせって契約せずに、疑問点は何でも質問して納得してから契約するということです。買主は契約手続きをかわす業者を不動産の所有者、つまり売主だと思いがちですが、そうとも限りません。相手業者が売主かどうかによって条件が変わってきますので注意しておきましょう。業者が自分の所有している不動産を売却する場合、宅建業法によって、①手付金は解約手付となることや、②手付金の保全措置を講じること、③クーリングーオフを適用できる場合があること、①損害賠償や違約金の合計は売買金額の2割までとすること、などが定められています。この場合、売主である業者から直接購入することになりますので、仲介手数料を支払う必要はありません。代理業者の場合は、契約の締結方法や効力は売主直売の契約と同じです。つまり、売主を相手方とする売買契約を結ぶこと、その契約の効力は代理人ではなく、直接売主に及ぶということになります。代理業者は売主から代理権を与えられているにすぎないからです。仲介業者の場合は少し違ってきます。契約内容の交渉などは買主と仲介業者の間で行なわれますが、契約締結、代金の受け渡しなどは売主と行なうことになります。業者は、あくまで売主と買主の問をとりもつだけです。もちろん無償でやっているわけではありませんので、契約成立時には仲介手数料が必要になります。契約金額が400万円超ならば、売買代金×3・15%が手数料です。

手付金と内金とは違う

ところで一般的に、契約時には手付金を支払うことが多いといえます。手付とは、売買契約の締結に際して買主が売主に支払う金銭のことです。手付には種類があり、「解約手付」「証約手付」「違約手付」などがあります。不動産売買で支払う手付金は、通常は「解約手付」です。どういう性格のものかわかりやすくいいますと、相手側が契約履行に着手する前なら、買主の場合は手付金を放棄して契約を解除でき、売主の場合は買主への倍返しにより契約を解除できるという性質の手付です。 手付と内金について同じものだと混同している人が多いと思いますが、内金の場合、売買代金の一部の前払い、という性質をもちますので、手付金のように放棄や倍返しによって一方的に解約はできません。支払う前に、そのお金は手付金なのか内金なのかを十分確認しておきましょう。 また、契約前の申込時に交渉預かり金や申込証拠金の支払いが必要なことがあります。これらも微妙に性質が違います。交渉預かり金は交渉順位を保全するための金銭のこと、申込証拠金は買主の購入意思表示のための金銭のことで、両方とも法律的には根拠がありません。いずれも通常は契約成立時には手付金に充当されますが、書面にそのことが明記されているのかどうか、確認しておく必要があります。

現場と書面を照合する

建売住宅の場合、業者が「建築確認はとれているから」と口でいうだけで、書面をみせようとしないことがあります。この場合、業者の言葉を信用してはいけません。というのも、悪質な業者の場合、申請して許可かおりだ建物と著しく違う施工をすることがあるからです。はじめから竣工時検査など受けるっもりがない場合もあります。あとでわかると大変ですので、必ず確認申請図面や設計図書と照合しておきます。平成12年4月以降の「品確法」による住宅性能表示制度の対象物件の売買契約については、表示されたそれぞれの性能レベルが確保されているかどうかについても確認しましょう。また、工事中の買主と専門家による立ち入り検査のほか、引渡前に瑕疵(欠陥)が発見された場合の対応として、完全な修復が不可能な場合の解約の条件を契約書の特約に盛り込んでおけば万全です。法律上にも規定がありますが、念のため特約に入れておくほうが安心です。建物については、少なくとも「建築確認通知書」「検査済証」「設計図書」は確認しておきます。自分でみてもわからないようなら、建築士などの信頼できる専門家に立ち会売りに出されたのか、ということはとても重要です。まず、建築確認通知書では、建築主、設計者・施工者のほか、建ぺい率や容積率から将来の増築可能範囲についても知ることができます。中古住宅の場合は新築よりも増改築が必要になってくることが多いので、必ず確認しておく必要があります。書面でみるだけでなく、市区町村の都市計画課に足を運んで確認しておくとよいでしょう。また、住宅金融公庫は手抜き工事や欠陥工事の注意点などが書かれた「工事共通仕様書」という冊子を出しています。この共通仕様書と建物の設計図を比較してみると、手抜き工事などがなかったかどうか確認できます。また、建物の詳しい設計図からは、建物自体の目にみえない部分を知ることができます。自分で判別できない場合には、建築士などの専門家にみてもらえばよいでしょう。中古住宅の場合、設計図がすでになくなっていることもありますが、その場合は目でみえる範囲で現状有姿の状態を点検することしかできません。できれば、この場合も建築士などの専門家に現場をみてもらうほうがよいでしょう。それでも、目でみただけでは気づかなかった問題が入居後に発覚する可能性をふまえ、その際の交渉相手などを事前に明確にしておくことが大切です。建物の造りのほか、その物件が売りに出された経緯も調べておきましょう。「事故物件」といって、所有権などについての争い、所有者の倒産、自殺、敷地への浸水など、何らかの問題点を抱えている場合もあるからです。事故物件の場合、業者からの説明もあるはずですが、いずれにせよ、理由を自分で調べておくと万全です。